上場準備としての内部統制強化

スタートアップから事業を拡大し、上場準備段階に入った会社は、上場審査をクリアできるレベルの内部統制(リスク管理体制)の整備が必須となります。しかし、内部統制の専門性を備える社内人材に乏しいことが多く、どこから手を付けてよいか、どこまでやったらよいかが分からないまま、不正行為が頻発して上場スケジュールが大幅に遅延してしまうケースが後を絶ちません。

また、上場会社に要求される証券市場への「ディスクロージャー」に向けた情報収集体制の不備、あるいは社外のステークホルダーに正確な情報をありのままに開示するという役職員のリテラシーの不足に基づく問題が頻発し、主幹事証券会社や証券取引所からの信頼を損なうケースも散見されます。

プロアクト法律事務所では、数多くの上場準備中の会社から内部統制の強化に向けたさまざまなご相談をいただいており、その中にはその後上場を果たした会社もあり、実務的な観点から以下のような多様なサービスを提供しています。経営者のほか、主幹事証券会社、上場支援コンサルタント、監査法人などとも連携しながら、上場に向けた内部統制の強化を支援します。

具体的なサービス

1. 内部統制の現状診断、ギャップ分析、課題提示

上場審査に要求される内部統制(リスク管理体制)のレベルを基準として、上場準備中の会社の現状の内部統制のレベルがそこからどのくらい乖離しているのかを診断し、できている点とできていない点のギャップ分析を行い、上場審査に要求されるレベルまで引き上げるための具体的な課題を提示します。

※期間は3~6か月間、費用は月額制またはタイムチャージ制が原則となります。

2. 主幹事証券会社と協議しながらの内部統制の強化

主幹事証券会社から提示されている問題や課題を正確に認識し、主幹事証券会社との継続的な協議を重ねながら、その問題や課題をクリアするための具体的な実務対応や導入可能な他社事例などについて助言し、実務への実装を支援します。リスク管理体制や情報収集体制の整備に加えて、その体制を支える役職員のリスクないしディスクロージャーのリテラシーを高めるための教育研修も支援します。

※期間は3~6か月間、費用は月額制またはタイムチャージ制が原則となります。

3. 客観性のある不正調査の実施

上場準備や上場審査の過程で発見された個別具体的な不正行為について、①事実関係の調査、②他に同種事案がないかの調査、③発生原因の分析、④再発防止策の提言、を行います。客観性・専門性の高い不正調査を実施し、独立した立場から提言された再発防止策を実装していくことで、当該不正行為を克服したとステークホルダーから認められることを目指します。また、まだ見えていない不正行為を発見するためのアンケート調査やデジタルフォレンジック調査にも対応しています。

※期間は1~3か月間、費用はタイムチャージ制が原則となります。

4. 社外取締役・社外監査役への就任

上場審査に臨む際には、内部統制について専門性を有する社外取締役・社外監査役が選任されていることが信頼を高めます。弊所の弁護士が社外取締役・社外監査役に就任し、実際に職務を遂行することで、上場準備を支援します。

※任期は1~4年間、費用は年額制が原則となります。

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